LCCとは、英語の「Low Cost Carrier」を略した呼び方で一般的に「LCC」(エル・シー・シー)と使われている。これまでの航空会社で提供されていたサービスを簡素化、運行の効率をあげるなど徹底した企業努力に努めることで、価格の安いフライト料金を現実化している。
2012年3月に日本で初めてのLCC・ピーチ・アビエーションが就航された。ピーチ・アビエーションを筆頭に、日本でもいよいよLCCが本格参入の動きをみせている。
LCCのもっとも大きな特徴は、航空券の安さにあることは明白だ。既存の大手航空会社などと違い、正規の航空運賃が非常に低価格に設定されている。
例えばピーチ・アビエーションでは、関空(大阪)−那覇(沖縄)の基本運賃を4,890円〜(片道・税込)、関空(大阪)−成田(東京)では3,390円〜(片道・税込)に設定(2015年2月16日調べ)。驚くほどの低価格が実現されている。
海外のLCCを見てみると世界的な航空の自由化や廉価な運賃を実現したことをトリガーに欧米や東南アジアなどで躍進した。日本でもさらなるシェア獲得が見込まれているが、現段階ではフライトのスケジュールや提供できるサービスなどの解決すべき課題も発生している。LCCの早急な解決は不可欠ではあるが、LCCを快適に利用するには、利用者側の気持ちの変革も必要なのではないだろうか。従来の大手空港会社とは違うことを認識し、サービスを期待せず、LCCという新たなモデルの航空会社のメリット、デメリットを十分に理解した上で空の旅のアクセスとして受け入れていくことが大切だ。