エアアジアXは、非常に安価なチケットを提供するアジア圏に特化したLCCです。マレーシアに本部を置くエアアジアの中でも、中長距離路線の運航を専門的に行うエアラインとして、2006年に設立されました。徹底したコスト削減により、まるでバスに乗るような感覚で飛行機を利用できるという、超格安価格を実現しています。
拠点とする空港は、クアラルンプール国際空港のLCCターミナル。ロンドン、バリ、ヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランドなどへと就航しています。2010年12月にはついに日本にも飛来。最初は羽田とクアランプールを結びました。続けて、2011年11月30日から、クアラルンプール‐関空に就航。2015年10月1日からは、クアランプール−新千歳線も。
ちなみに、2007年10月からは、社名を「AirAsia X Sdn Bhd」へと変更。その名前の由来は、日本の人気ロックバンドX JAPANから取られているというのだから、驚きです。
エアアジアXの使いどころは、ピンポイントです。マレーシアの首都、クアランプールに行きたいときには、このエアラインのチケットを当たってみることになります。
機材はエアバスA330-300型機で、保有数は現在22 機。エコノミークラスが3-3-3の双通路型で、通常より座席数が多いのが特徴的です。赤い機体に、白抜きで「AIR ASIA X」とペイントされたデザインが目を引きます。シートと通路にも赤を取り入れ、同社のテーマカラーを強くアピールしています。
クアランプールは観光客にも人気の都市で、エアアジアXの羽田‐クアランプール線の利用者は2012年の時点で10万人の大台を突破しました。就航時に発表された片道5000円という衝撃価格は、まさしく夜行バス並で、飛行機のチケットの値段ではない、と言われたものです。
とりわけ、羽田・関空からクアランプールの深夜便は人気。所要時間8時間程度で早朝に到着するので、初日から時間をフル活用できるということで、ビジネスマンにも支持されています。
機内食は事前予約でリーズナブルに(しかもドリンクが無料でついてきます!)。手ごろな価格の割に味は良いとも評判で、マレーシア料理のナシレマの提供もあります。機内整備も行き届いていて、CAの対応も良く、概して一般航空会社と変わらない品質。ちょっとシートの横幅が狭い…との声が上がっていますが、他社と比べて大きな差はないようです。
クアランプールは東洋の歴史ある建造物と現代的な都市が混然一体となった、不思議な魅力に溢れた街です。エアアジアXで格安チケットを見つけて、のんびり観光してみては。