本堂の下は錦雲渓と呼ばれる渓谷で、紅葉シーズンには枝を絡ませた楓の木々が色づく。舞台を取り囲むように彩るその見事な紅葉はまさに圧巻だ。
「もみじの永観堂」とも呼ばれ、京都でも指折りの紅葉の名所である。周辺の南禅寺や法然院とともに、紅葉シーズンには多くの参拝客でにぎわう。
約300年前に岡山藩2代藩主池田綱政が藩主のやすらぎの場として作らせた庭園。岡山城を望む美しい庭園は、日本三名園として親しまれている。
日本は、古来から紅葉を見物しに出かけることを、「紅葉狩り」と言ってきました。
紅葉と言えば、何色を思い浮かべますか?
奈良時代の「万葉集」には紅葉狩りの歌がたくさんありますが、どれも黄葉のことを詠っています。
奈良時代は、紅葉といえば「黄色」だったようです。
これは、当時、黄色を貴ぶ中国文化が重んじられていたからかもしれません。
平安時代になると、紅葉を見物しながら宴を開き、その美しさを和歌に詠んで勝負する「紅葉合(もみじあわせ)」が流行しました。その頃から「赤色」が人気となったようです。京都には多くの落葉樹が植樹されました。
江戸時代になると、殿様が家来と一緒に紅葉の名所を訪ねて楽しみました。それが、やがて庶民にも広がり、定着していったようです。
明治時代以降となると、現在のように紅葉狩りのために旅行するようになりました。
昔の殿様が植樹した紅葉の名所が、現在も私たちの目を楽しませてくれているのです。 そんな紅葉の歴史を思い浮かべながら、紅葉狩りに出かけてみてはいかがですか。