紅葉の源光庵
堂内の「悟りの窓」からの紅葉
京都市北区鷹峯(たかがみね)の閑静な住宅街に佇む源光庵(げんこうあん)。1346(貞和2)年、臨済宗大徳寺(だいとくじ)2代の徹翁義亨(てっとうぎこう)の隠居所として建立され、のちに寺院となった。1694(元禄7)年には卍山道白(まんざんどうはく)により曹洞宗に改宗されている。現在の入り母屋造りの本堂はその年の建築である。
見どころはその本堂である。天井板は伏見桃山城の床を移築されたもので、徳川家家臣の鳥居元忠(とりいもとただ)らが石田光成(いしだみつなり)軍に伏見桃山城で起きた戦いに敗れ、およそ380人の部下と共に自刃した時の跡が残っている。本堂の天井の大部分が血天井となっており、血の足跡や手形も残っていて当時の悲劇を今に伝えている。伏見桃山城の床板は他にも養源院(ようげんいん)、宝泉院(ほうせんいん)などの天井に血天井として残されている。
その脇にあるのが「悟りの窓」と呼ばれる丸い窓と「迷いの窓」と呼ばれる四角い窓である。丸い大きな悟りの窓は円形に「禅と円通」の心を表し、円は大宇宙を表現。角型の迷いの窓は角型に「人間の生涯」を象徴し、生老病死の四苦八苦を表している。いずれも仏教の真理を表しているのだという。この窓越しに見る紅葉が絵画のように美しく、和の素晴らしさを感じさせてくれる風景だ。燃えるような紅葉を眺めながら心を解きほぐし、静かな時間を過ごしてみるのも実に風情がある。
本堂背後には北山を借景にした枯山水庭園がある。書院から見る庭園も、四季を通じて趣のある風景を見せている。
中旬 | 下旬 | 上旬 | 中旬 | 下旬 | 上旬 | 中旬 |
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※紅葉カレンダーは例年の時期を表しています。今年の紅葉の時期を予想するものではありません。
名称 | 源光庵(げんこうあん) |
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住所 | 京都市北区鷹峯北鷹峯町47 |
電話番号 | 075-492-1858 |
拝観・入場料 | 中学生以上:400円 小学生:200円 |
拝観・営業時間 | 9:00〜17:00 |
休日 | 法要行事のあるときは拝観中止の時間あり |
アクセス | 地下鉄烏丸線「北大路駅」から市バス北1約15分「鷹峯源光庵前」下車 徒歩約1分 |
駐車場 | 無料 自家用車20台分 |