紅葉の曼殊院
京都市左京区にある天台宗の門跡寺院、曼殊院(まんしゅいん)。青蓮院(しょうれんいん)、三千院(さんぜんいん)、妙法院(みょうほういん)、毘沙門堂(びしゃもんどう)と並び、天台五門跡の一つである。延暦年間(728−806)に最澄(さいちょう)が比叡山に創建した一堂に始まり、1656(明暦2)年、29代良尚(りょうしょう)親王が入寺され、現在地に移ったという。また曼殊院は平安以来明治初期にいたるまで北野天満宮(きたのてんまんぐう)と関係が深く、歴代の曼殊院門主は北野天満宮の別当(管理職)も兼務していた。曼殊院初代門主の是算国師(ぜさんこくし)が菅原氏の出身だったことから、菅原道真を御祭神とする北野天満宮が造営されると初代別当職に任命されたという。
大書院、小書院、八窓軒茶室、庫裏(くり)は重要文化財に指定されている。寄棟(よせむね)造、達(こけら)物である書院は、小物使いにもこだわりが見られ、興味深い。虎の間には狩野永徳(かのうえいとく)の襖絵があり、竹の間には日本最古の版画絵がある。また曼殊院本と呼ばれる古今和歌集など、国宝に指定されている書を多く所蔵していることでも知られる。
緑豊かな枯山水庭園は小堀遠州(こぼりえんしゅう)の作庭で、白砂の上に鶴島と亀島を表している。樹齢400年の五葉松は鶴を表現しており、根元には曼殊院型の石灯篭がある。建物や部屋の意匠へのこだわりが実に深く、作庭当時の高い美意識を存分に感じることができるのが楽しい。近くに詩仙堂などの寺院もあり、紅葉散策にぴったり。じっくりと時間をかけて往時に思いを馳せてみよう。
上旬 | 中旬 | 下旬 | 上旬 | 中旬 | 下旬 | 上旬 | 中旬 |
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※紅葉カレンダーは例年の時期を表しています。今年の紅葉の時期を予想するものではありません。
名称 | 曼殊院(まんしゅいん) |
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住所 | 京都市左京区一乗寺竹ノ内町42 |
電話番号 | 075-781-5010 |
拝観・入場料 | 一般:600円 高校生:500円 小・中学生:400円 |
拝観・営業時間 | 9:00〜17:00(受付終了16:30) |
休日 | 無休 |
アクセス | ■市営バス ■タクシー ■叡山電鉄 |
駐車場 | 50台無料(普通車のみ) |
ホームページ | http://www.manshuinmonzeki.jp/ |