紅葉の三千院
三千院(さんぜんいん)は京都・大原の里にある名刹としてあまりに有名。比叡山延暦寺(ひえいざんえんりゃくじ)を創建した伝教大師最澄(でんきょうだいしさいちょう)が、788(延暦7)年に比叡山の東塔南谷の梨木の下に一堂を建てたのが始まりとされている。その後、山麓の近江坂本に伽藍(がらん)を整え、度重なる移転を経て、応仁の乱以降に大原に落ち着いた。
平安末期より代々皇室から住職を迎える門跡寺院(もんぜきじいん)となり、青蓮院(しょうれんいん)、妙法院(みょうほういん)と並ぶ天台三大門跡の格式を誇る。その由来から梶井門跡(かじいもんぜき)、梨本門跡(なしもともんぜき)とも称した。三千院の中心をなすのは重要文化財の本堂・往生極楽院(おうじょうごくらくいん)で、さながら浄土の世界を写しとったように穏やかな気配と端正な造形美を見せる三千院の源ともいえるお堂だ。堂内には、寄木(よせぎ)造りで平安時代末期の作とされる阿弥陀三尊像が祀られている。
往生極楽院を囲む池泉回遊式庭園(ちせんかいゆうしきていえん)の有清園(ゆうせいえん)は、そびえ立つ杉の古木の林の中、一面に柔らかな苔に覆われ、雅と侘びが調和する名園とされている。苔の所々には愛らしいほほ笑みを浮かべたお地蔵さまが顔を出しているのも必見だ。凛とした木立や青々とした苔に色とりどりの紅葉が絶妙に調和して、名刹の名にふさわしい佇まいを見せる三千院。毎年10月末から11月にかけては恒例の「もみじ祭り」が開催され、多くの人でにぎわう。期間中はお茶席も設けられるので、お茶を飲んで癒しの時間を満喫して。
中旬 | 下旬 | 上旬 | 中旬 | 下旬 | 上旬 | 中旬 |
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※紅葉カレンダーは例年の時期を表しています。今年の紅葉の時期を予想するものではありません。
名称 | 三千院(さんぜんいん) |
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住所 | 京都市左京区大原来迎院町540 |
電話番号 | 075-744-2531 |
拝観・入場料 | 一般:700円 中高生:400円 小学生:150円 |
拝観・営業時間 |
3月〜12月7日 8:30〜17:00 (閉門17:30) 12月8日〜2月 9:00〜16:30 (閉門17:00) |
休日 | 無休 |
アクセス | 京都バス 大原方面行き「大原」下車 徒歩約10分 |
駐車場 | なし (近隣に多数の民間駐車場あり) |
ホームページ | http://www.sanzenin.or.jp/ |