紅葉の高山寺
高山寺(こうざんじ)のある栂尾(とがのお)は、神護寺(じんごじ)からさらに奥に入った山中にあり、774(宝亀5)年、華厳宗の僧・明恵(みょうえ)が後鳥羽上皇の帰依を得て再建した。1994年、「古都京都の文化財」として世界文化遺産に登録されている。
数多くの国宝や重要文化財を保有しており、その多くは博物館等に寄託されているが、なかでも「鳥獣人物戯画(ちょうじゅうじんぶつぎが)」は有名。全て墨画で擬人化したうさぎ、蛙、猿などの動物や人物戯画が描かれており、現代日本の漫画文化のルーツともいわれている。高山寺ではそれらの模本を見ることができ、ほかにも絵画や彫刻、書物など多数の文化財が保有されている。また開山堂などの伽藍(がらん)も見どころであり、特に石水院は唯一の現存する鎌倉時代の建物で、明恵上人の住房跡とも伝わる。
さらに明恵上人は臨済宗の開祖・栄西(えいさい)とともに日本の茶祖と呼ばれ、高山寺境内には日本最古の茶園がある。栄西が宋より茶の種子を持ち帰り、明恵が栂尾で育てたことが始まりとされる。栃尾産の茶は本茶と呼ばれ、ここから宇治やその他の土地に伝わったとされている。また小川治兵衛(おがわじへえ)が1931年に作った茶庭(遺香庵庭園)があり、市の文化財として保存されている。
山道を包む山紅葉は絶景で、特に石水庵の縁側に座って眺める紅葉の森は美しい。静寂な時間とのどかな山風景を味わいたいなら、ぜひ足を延ばしたい。
中旬 | 下旬 | 上旬 | 中旬 | 下旬 | 上旬 | 中旬 |
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※紅葉カレンダーは例年の時期を表しています。今年の紅葉の時期を予想するものではありません。
名称 | 高山寺(こうさんじ) |
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住所 | 京都市右京区梅ヶ畑栂尾町8 |
電話番号 | 075-861-4204 |
拝観・入場料 | 800円
※紅葉時期のみ入山料500円 |
拝観・営業時間 | 8:30〜17:00 |
休日 | 無休 |
アクセス | ■JR「京都駅」からJRバス高雄・京北線「栂ノ尾」「周山」行で約55分(途中、四条大宮・二条駅前・円町などを経由)、栂ノ尾下車。 ■京都市営地下鉄烏丸線「四条駅」から、市バス8系統で約50分、 「高雄」下車、徒歩約15分。 ■栂ノ尾バス停近くに市営駐車場があります。100台(無料)※11月のみ有料 ※嵐山高雄パークウェイは有料、営業時間8時〜20時(季節によって変更あり) |
駐車場 | 50台 ※11月ののみ有料 |
ホームページ | http://kosanji.com/ |