紅葉の大河内山荘
嵐山花灯路で有名な竹林の小径を北嵯峨へ進むと、見えてくるのが大河内山荘(おおこうちさんそう)の芝門だ。ここは時代劇などで活躍し、「丹下左膳(たんげさぜん)」で有名な昭和の名俳優、大河内傳次郎(おおこうちでんじろう)が別荘として造営した庭園である。昭和6年から約30年もの年月を費やし、小倉山の南東面約2万平方メートルの敷地に広がる土地に、映画出演料の大半を注ぎ込み造り上げたという。優美な回遊式庭園である広大な敷地には赤松をはじめ桜や楓、銀杏などの四季折々の植物が植えられ、その眺望の良さは有名。嵐山や保津川、比叡山(ひえいざん)、そして京の街並みを一望することができる借景回遊式庭園となっている。
大河内傳次郎は当時の技術では長期保存が難しいといわれていたフィルムに対し、永遠に消えることのない理想の世界を追求しこの庭園を設計・造園したという。寝殿造、書院造、数寄屋(すきや)造など日本の住宅の伝統的様式を取り入れた建物である大乗閣をはじめ、傳次郎が座禅を行ったという持仏堂(じぶつどう)、苔の緑が清々しい茶室の滴水庵などは、国の登録有形文化財に指定されている。
近くには天龍寺(てんりゅうじ)や常寂光寺(じょうじゃっこうじ)などの紅葉名所もあり、嵯峨野の奥座敷をゆっくりと歩いて情緒あふれる風景を見て回りたい。大河内山荘の入園者には茶屋にて抹茶と茶菓子のもてなしがあり、美しい紅葉に囲まれてほっと一息できる時間だ。
中旬 | 下旬 | 上旬 | 中旬 | 下旬 | 上旬 | 中旬 |
---|---|---|---|---|---|---|
※紅葉カレンダーは例年の時期を表しています。今年の紅葉の時期を予想するものではありません。
名称 | 大河内山荘(おうこうちさんそう) |
---|---|
住所 | 京都市右京区嵯峨小倉山田淵山町4 |
電話番号 | 075-872-2233 |
拝観・入場料 | 高校生以上 1000円
※お抹茶付き 小・中学生500円 |
拝観・営業時間 | 9:00〜17:00 |
休日 | 無休 |
アクセス | ■電車 ■バス |
駐車場 | 自家用車20台分 |