紅葉の西芳寺
京都府西京区松尾にある西芳寺(さいほうじ)。西芳寺が正式名称であるが、庭園を覆う一面の苔から一般的には「苔寺(こけでら)」という通称で呼ばれている。「古都京都の文化財」として世界文化遺産に登録されている、臨済宗の寺院。
今からおよそ1300年前、飛鳥時代に聖徳太子の別荘があったとされ、その後聖武天皇の勅願を得た行基(ぎょうき)が開山した。室町時代初期の1339(暦応2)年、夢窓疎石(むそうそせき)が中興開山している。
庭園は国の史跡・特別名勝に指定されており、夢窓疎石の作庭。上下二段構造で上が枯山水式、下が池泉回遊式庭園(ちせんかいゆうしきていえん)となっている。池には朝日島、夕日島、霧島という3つの島があり、池の周囲は100種類以上ともいわれる苔で埋め尽くされている。まるで緑の絨毯(じゅうたん)のようにびっしりと生え、独特の雰囲気を醸し出している。実は作庭当時に苔はなく、現在のように苔で覆われ始めたのは江戸時代末期という風に伝えられている。
池泉回遊式庭園の南側には重要文化財の湘南亭茶室がある。千利休の次男・千少庵(せんのしょうあん)が再建したといい、西芳寺では唯一、創建当時の建物として現存している。幕末には岩倉具視(いわくらともみ)がここにかくまわれていたことで知られている。
緑濃い苔の庭園に色づく紅葉。歩いて10分足らずのところには鈴虫の鳴き声で有名な鈴虫寺、竹林の美しい地蔵院などもある。山あいの道をゆったりと散策しながら、参拝してみよう。
中旬 | 下旬 | 上旬 | 中旬 | 下旬 | 上旬 | 中旬 |
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※紅葉カレンダーは例年の時期を表しています。今年の紅葉の時期を予想するものではありません。
名称 | 西芳寺(さいほうじ) |
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住所 | 京都市西京区松尾神ケ谷町56 |
電話番号 | 075-391-3631 |
拝観・入場料 | 拝観には、西芳寺(苔寺)宛に往復はがきでの申し込みが必要になります。 予約方法:往復ハガキに希望日、人員、代表者名住所を明記。2ヶ月前から受付1週間前までに必着のこと。見学時間の指定はできません。返信されてくるはがきに拝観時間が記載されています。 拝観料(冥加料):一人3,000円 拝観に際しては、写経などの宗教行事に参加する事が条件となっており、写経をした後に庭園の見学という流れになります。 |
拝観・営業時間 | 入場開始:時間指定 |
アクセス | 市バス 「苔寺道」下車 |
駐車場 | なし |