紅葉の清閑寺
京都では紅葉の穴場として知られる清閑寺(せいかんじ)は、東山にある穴場的名所ともいえる寺院である。清閑寺の紅葉は「清閑寺もみじ」と呼ばれ、他の名所の紅葉とは違い葉がやや小さいのが特徴だ。バスなどを使って行く方法もあるが、実は清水寺の境内から静かな林道を抜けると5〜10分ほどで到着できる。清水寺の散策途中にぜひ立ち寄ってみたい寺院である。
802(延暦21)年に紹継(しょうけい)法師により天台宗の寺として創建。当時は清水寺と並ぶほどの大寺院だったが、応仁の乱で焼失。その後性盛(しょうへい)によって再興され、現在は真言宗智山派に属している。同寺はさまざまな歴史の舞台になったことでも知られる。平家物語に登場する、高倉天皇の寵愛を受けた小督の局(こごうのつぼね)が平清盛の怒りに触れ、出家させられたのはこの寺だ。その後崩御された高倉天皇も、この清閑寺に埋葬されている。古道に高倉天皇陵があり、そのそばに小督の局の墓・宝篋印塔(ほうきょういんとう)があるので散策の際に確認したい。また、清閑寺の高台には、幕末に西郷隆盛と清水寺成就院住職の月照(げっしょう)上人が密談したとされる茶室跡「郭公亭(かっこうてい)」がある。 清閑寺で有名なのが境内奥にある要石。この位置から京都市街を見ると扇を広げたように見え、ちょうど扇の要にあたることからこの名がついている。この石に願いを掛けると叶うという古くからの言い伝えがあるので、参拝の際は背後に見える京都市街を眺めながら、願いを掛けよう。
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※紅葉カレンダーは例年の時期を表しています。今年の紅葉の時期を予想するものではありません。
名称 | 清閑寺(せいかんじ) |
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住所 | 京都市東山区清閑寺歌の中山町3番地 |
電話番号 | 075-561-7292 |
拝観・入場料 | 志納金制 |
拝観・営業時間 | 8:00〜16:00 |
休日 | 不定休 |
アクセス | 京阪バス「清閑寺山ノ内町」下車徒歩5分 |
駐車場 | あり ※駐車スペースが少ないため、予約が望ましい |