紅葉の天授庵
天授庵(てんじゅあん)は臨済宗南禅寺派の大本山であり、南禅寺(なんぜんじ)の塔頭である。1339(暦応2)年、光権(こうごん)天皇の勅許により虎関師錬(こかんしれん)が南禅寺開山の無関普門(むかんふもん)をお祀りするため、塔所(墓所)として建立。その後衰退するも1602(慶長7)年、細川幽斉(ほそかわゆうさい)により再興された。
柿皮葺(こけらぶき)屋根の方丈の襖絵は非公開だが、画人・長谷川等伯(はせがわとうはく)の筆で重要文化財に指定されている。禅の教えを表現した禅機図(ぜんきず)を描いた禅宗祖師図(ぜんしゅうそしず)や商山四皓図(しょうざんしこうず)など、障壁画32面を所蔵している。
天授庵の庭園は本堂前庭(東庭)と書院南庭の2つがあり、どちらも紅葉シーズンには素晴らしい紅葉を見ることができる。本堂前庭は枯山水庭園となっており、小堀遠州(こぼりえんしゅう)の発案ともいわれる。白砂の庭に緑の苔をあしらったひし形の畳石が横切り、独特の文様を表現していて興味深い。一方、書院南庭は2つの池の周囲に杉や楓などの紅葉の木々を配した池泉回遊式庭園(ちせんかいゆうしきていえん)として造られている。明治時代に改修されているものの南北朝時代の面影を残した庭園となっている。
これらの趣の異なる庭園で、同時に紅葉を楽しめることが天授庵の最大の魅力。ライトアップ時はまた格別で、淡い照明に照らされた紅葉は神秘的で感動ものの光景だ。南禅寺三門のすぐそばにあるので、散策にもおすすめ。
中旬 | 下旬 | 上旬 | 中旬 | 下旬 | 上旬 | 中旬 |
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※紅葉カレンダーは例年の時期を表しています。今年の紅葉の時期を予想するものではありません。
名称 | 天授庵(てんじゅあん) |
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住所 | 京都市左京区南禅寺福地町 |
電話番号 | 075-771-0744 |
拝観・入場料 | 大人:400円 高校生:300円 小・中学生:200円 |
拝観・営業時間 | 9:00〜17:00(受付終了16:30) 11月中旬〜11月末日頃まで |
休日 | 臨時行事のある時は休み |
アクセス | 地下鉄東西線「蹴上」下車 徒歩約7分 市バス5系統「永観堂前」下車 徒歩約7分 |
駐車場 | 南禅寺の駐車場を利用 |