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「ドル箱路線」羽田‐NYにJALも参入 ANAとの戦略の違いは?

最終更新日: 2017年05月08日
「ドル箱路線」羽田‐NYにJALも参入 ANAとの戦略の違いは?のイメージ

 2017年4月1日から、JALが羽田‐ニューヨーク線の運航を開始しました。
 同路線には16年10月からライバルのANAが就航しています。国内の最大手二社が、人気路線で直接対決。ビジネス、観光、いずれの目的でも利用する人々が多い、いわゆる「ドル箱路線」を巡って、乗継便や座席の設定から、互いを意識した両社の“戦略”が見えてきました。

■JALは国内線、ANAは国際線の乗継に便利
 JALは公的資金で経営再建した経緯があって、3月末まで路線の開設が制限されていました。その解禁後、第一弾となったのが羽田‐ニューヨーク便。ANAに半年遅れる形で人気路線を開設しました。「羽田の豊富な国内線で当日のうちに様々な地域に行ける」とは、1日、初便の出発を前にJALの社長が語った言葉で、「乗継の便利さ」が強調されました。
 JALの同路線は、午前10時40分に羽田を発ちます。そして同日午前10時35分にニューヨークに到着。ニューヨークからは午後1時10分発で、翌日の午後4時25分に羽田に着きます。夕方から夜にかけて羽田の国内線は非常に充実しており、到着から3時間以内に乗り継げる国内線は札幌、福岡など、実に24都市! 地方から出張、観光などの目的で利用した人も、当日のうちに家に帰ることができて、とても便利です。

 対して、ANAの同路線は、羽田を午前10時20分に出発し、ニューヨークには午前10時15分に到着と、JALとほとんど変わりません。違いがあるのは「復路」で、ニューヨーク発が午後6時15分。羽田には翌日の午後9時15分に到着します。ANAが取り込もうとしているのは、昼間にニューヨークで商談を済ませて空港へと向かうビジネス客のようです。
 また、「乗継」にもJALとの違いがあります。ANAの同路線で、復路に羽田到着後、3時間以内に乗り継ぐことができる国内線はゼロですが、国際線は4都市と充実。シドニー、上海、クアランプール、シンガポール。「アジアの乗継に強い」という特長があります。
 ANAのダイヤ設定には、機材の使い方を効率化しようという狙いもあるようです。ニューヨークに到着した便は、その2時間後には成田に向かって飛んでいます。そして成田からニューヨークに飛んでくる別の機材を、午後6時15分に発つ羽田への復路に使うのです。羽田・成田‐ニューヨークの両路線で機材を相互活用し、効率性を高めています。JALにも成田からニューヨークへの便がありますが、機材はそれぞれ完全に使い分けています。

■座席の配置にも見られる両社の戦略の違い
 羽田‐ニューヨーク線で両社が使う機材は「ボーイング777」ですが、同じ旅客機でも機内の座席レイアウトにはかなり大きな違いがあり、そこにも戦略の違いが顕れています。
 JALは全244席のうち、ビジネスクラスは49席と控えめ。ただし、エコノミーとビジネスの中間クラスである「プレミアムエコノミー」を40席と多めに設定し、「ビジネスはちょっと高いかな…」という旅行者や出張客の取り込みを狙っています。
 対してANAは全212席のうち、68席、実に約3割強をビジネスクラスに充てました。やはりビジネス需要を強く意識して、高単価の航空券を少しでも多く売りたいという考え方のようです。

 まとめて言うと、同路線に半年先んじたANAが「ビジネス客」の取り込みを狙っているのに対して、JALは「主には旅行者」を顧客としたい様子。とはいえ、同路線で顧客の奪い合いがそれほど激化することはないのではないか、との見方も。“太い需要”に守られている路線なので、どちらかが利用客を独占するという展開にはならないものと思われます。
 収益差が出るとすれば、あるいは、特徴がはっきり分かれた乗継路線かもしれません。顧客動向を分析した上で、今後、ダイヤが微調整されるといった動きもあり得るでしょう。

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