LCCのデメリットでもある遅延・欠航が多いということは「LCCのメリットデメリット」でもお伝えしたが、LCCに搭乗する時のもう一つの注意点として、遅延・欠航の際の対処が挙げられる。大手の航空会社だと、自己責任での欠航の場合は他の航空会社の便への振り替え措置やホテルの宿泊手配などを行ってくれるが、LCCでは、そうした対策が一切とられないことが基本となっている。
LCCで「機材のメンテナンス不良による遅延・欠航」などにぶち当たってしまった場合、同航空会社の別便が準備されるまで空港などで待機することが余儀なくされる。次の便が予約でいっぱいの場合は、また次の便、それでもダメならさらに次の便と、空席のある便が出るまで待ち続けることになる。ただ、多くの場合、臨時の便が用意されるので、現地で何日も待ちわびるようなことはない。
LCCのビジネスモデルである以上、遅延は仕方ないにしてもせめて自分が搭乗する便の運航状況などが知りたいというのはもっともな話である。だが残念ながらLCCでは、公式サイトで遅延に関する情報の開示をあまりしていないのが実情だ。なのでこちらに関しては、空港の公式サイトで遅延情報が配信されているので、こちらを利用するようにしよう。中でも成田空港や関西国際空港の遅延情報はタイムリーで信頼性が高いので、出発前には目を通しておくと役に立つ。
再三LCCでは、遅延・欠航が多いことを述べてきた。LCCは限られた機材を効率よく回しているため、トラブルが起こっても簡単に代わりの飛行機を提供できない。そのため一度、遅延・欠航が発生すると、連鎖的に遅延が増幅する。LCCに乗ることは、遅延することを想定範囲に入れてスケジュールを組める時間に余裕のある方に向いているだろう。